契約のしおりとは、契約条項の中から契約者にとって特に大切な部分を抜粋しわかりやすく解説した冊子を指します。　

生命保険の「契約のしおり」は一般的な保険の場合次のような構成で作成されています。主な保険用語の説明において定款、約款、保険証券などの解説がされており、(1)確認事項、契約についての大切な事項、(2)保険の特徴としくみ、(3)契約についての諸制度・諸手続、(4)その他生命保険に関するお知らせ、(5)約款の抜粋、(6)給付金・保険金などの手続と支払について等の記載が基本的なものとなっています。

(1)確認事項では正しい告知を促すための告知に関するお願い、傷病歴などを告知した場合の取り扱い、保障の責任開始の説明、申込みの撤回等が可能なクーリングオフ制度、申込書・告知書の記入は契約者および被保険者自身が行う必要がある旨の注意喚起、第1回保険金充当金の支払を証明する書類の保管のお願い、給付金や保険金などを支払わない場合の説明などが説明されています。

(2)保険の特徴としくみでは、主契約の特徴や付加できる特約の種類、それら特約の特徴や保障内容、解約返戻金、自動更新の期間や更新した場合の保険料について、保険料割引制度が適用される主契約や特約の名称、勤務先などの団体扱いや口座振替扱い或いは振替用紙による支払など保険料の払込方法(経路)について、月払、半年払い、年払それぞれの保険料払込の猶予期間など契約の効力が無くなる場合(失効)などについての説明がされています。

(3)契約についての諸制度・諸手続では、健康状態や職業などの告知について告知義務、告知受領権、告知の方法などが説明され、告知義務違反については特に目を引くレイアウトで注意喚起されています。また給付金や保険金の請求手続や給付金の支払ができない様々な要件についての説明や契約後の保障の見直し、被保険者が死亡した際の通知について、受取人・住所などの変更手続について、保険料控除や給付金などの税法上の処理についての説明がされています。