解約返戻金とは、保険期間中に契約の解除・失効・解約があった場合に保険会社が契約者に払い戻すお金のことです。

保険の種類や加入時の年齢或いは加入後の経過年数などによって異なりますが、加入後の経過年数が短いときは通常実際に払い込んだ保険料総額よりはるかに少ない額になります。一方長期の定期保険で若いうちに加入し払済となっている保険では払い込んだ保険料総額以上の解約返戻金を受け取ることができ、解約するまでは保険料も不要で少しづつ貯蓄を増やしながら保障も継続させることができます。

ただ保険料が高く解約のタイミングによっては解約返戻金の額に大きな差が生じることがありますので注意が必要です。ある程度の解約返戻金を期待して保険に加入する場合は保険料がそれに応じて高額になることを覚悟しなければなりません。

また保険料を低く設定し一定期間の死亡保障だけを目的とした更新型の定期保険などでは解約返戻金がないかあってもごくわずかとなっています。最初から解約返戻金なしと規定しその分保険料を安く設定して売り出している商品も増えてきています。

解約返戻金や満期保険金のために毎月多額の保険料を支払い続けるのは高額所得者や資産を持つ人を除けば相当な負担となり、ライフスタイルの変化によって十分な保険期間を経過しないうちに解約せざるを得ない事態が起こらないとも言い切れません。保険は必要な保障の範囲や保険料の支払が継続できる額であるかなどを慎重に検討し明確な目的をもって選択するべきです。