糖尿病とは、膵(すい)臓で作られるインスリンの分泌不足や作用不足で細胞が血液中のブドウ糖を取り込めなくなり、取り込まれなかったブドウ糖が血液中で高濃度になる状態が継続する病気です。
膵(すい)臓でインスリンを作るβ細胞が破壊され体内のインスリン量の絶対量が不足することで起き、子供のうちに発症することが多く以前は小児糖尿病或いはインスリン依存型糖尿病などと呼ばれた「1型糖尿病」、インスリン分泌量の減少或いは肝臓や筋肉の細胞がインスリン作用を感じることができず必要とするブドウ糖を細胞内に取り込めなくなって起き、食事や生活習慣が大きく関わっているとされる「2型糖尿病」、妊娠中に発見・発症し新生児に合併症が出現することもある「妊娠糖尿病」、遺伝子の異常・肝臓・膵臓・感染症・免疫異常など他の病気や薬剤が原因となって起こる糖尿病などに分類されます。
また高血圧や高脂血症或いは腎臓病の人が糖尿病になるとその症状を悪化させることが分かっています。糖尿病に対する適切な治療や食生活などの生活習慣の改善を行わないで放置すると、糖尿病発症から数年後には糖尿病特有の合併症で3大合併症といわれる糖尿病神経障害・糖尿病網膜症・糖尿病腎症を発症します。その他にも脳梗塞・心筋梗塞・下肢閉塞性動脈硬化症・皮膚の病気・感染症などに対するリスクが高くなります。
2007(平成19年)に実施された厚生労働省の国民健康栄養調査によると、ヘモグロビンA1cの値が6.1%以上又は質問票で「現在糖尿病の治療を受けている」と答えた糖尿病が強く疑われる人は約890万人、ヘモグロビンA1cの値が5.6%以上6.1%未満で糖尿病の可能性が否定できない人は約1320万人、合計で2210万人と推定されています。
糖尿病の人は血糖コントロールが上手くできているかどうかの確認のために、また、糖尿病でない人も発熱や痛みといった具体的な症状が伴わないため発症に気づかないことも多く、検査の重要性が高くなっています。特定健康診査も含め定期的に血糖値の検査をすることが糖尿病の悪化を防ぐことや予防に大きな効果があります。
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