減額とは、一般的には数量や金額を減らすことを指し保険については既契約の保険金を減額することを指します。

保険会社が定めた範囲で保障額を減少させその分の保険料を安くする方法で、契約時には十分支払いを続けることができる筈の保険料が何らかの理由で負担になってきた場合や、ライフプランの変更などで不必要な保障であると判断できる場合などに利用されます。

減額した分の保険金は解約とみなされますのでその時点で解約返戻金があれば減額分に相応の解約返戻金を受け取ることができ、以後の保険料も減額されます。また「減額」はしたけれどやっぱり元の契約に戻したい場合、多くの場合一定の期間内であり、医師の診査か告知で問題のない場合については所定の金額を追加払い込みすれば元に戻すことができ、これを「増額」といいます。

なお、「減額」の幅や保険料の減額率、また「増額」のできる期間やその可否或いは特約の変更条件などについては保険会社それぞれが規定を設けています。「減額」は一部を完全に解約し保険金額が変わります、その点を強調して減額と同じように保険金額を変える「転換」へ巧みに誘導されることがないように気をつける必要があります。

「減額」は既契約をそのまま活かした保険金の減額で、保険の「転換」は現時点の年齢や予定利率によって保険料を算出し既契約の解約返戻金を新しい保険の頭金に充当して設計しなおす全く新しい契約です。従って｢減額」の場合発生していれば受け取ることのできる解約返戻金は「転換」ではビタ一文受け取ることはできませんし保障の質が悪くなるケースの方が多いようです。

また「減額」の対象となる契約が予定利率の高いものなら尚更執拗に「転換」を勧められるかもしれません。なぜなら、予定利率の高い保険は契約者にとってはおいしい商品、一方保険会社にとってはまさに高リスク商品であるからです。